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  2018年05月11日    

速いランナーは実践してる?「PDCAで変わる、マラソントレーニング」

「どうやってマラソントレーニングを計画したら良いか分からない…」そんな時は、ビジネスシーンで活用されるPDCAをマラソントレーニングにも取り入れてみましょう!PDCAを上手に回すことで、パフォーマンスの再現性が高くなり、安定した結果を残すことができるでしょう!

SPORTS SCIENCE LAB

はじめに

・思うような結果を出せない…
・トレーニングの計画が立てられない…
・結果に波がある…

マラソンランナーであれば、誰しも一度はこんな経験をしたことがあるのではないでしょうか?

そんな時、役立てたいのがPDCAサイクルです。
PDCAサイクルとは、「物事を円滑に進めるための手法」で、ビジネスシーンでの活用が多く見られます。

実はこのPDCAサイクルはマラソントレーニングにも活用することができるのです。
筆者の経験でも、結果を出しているランナーほど、上手に活用しているイメージがあります。

レースの結果に対して、裏付があり、なぜその結果を出せたのか理路整然と説明ができる。
強いランナー、速いランナーに共通している点とも言えるでしょう。

今回は、PDCAサイクルの具体的な活用方法を一緒に見ていきましょう!

まずは、具体的な目標を設定しよう!

PDCAサイクルを回す前に、まずは具体的な目標設定を行いましょう。

目標を定めないまま、練習を開始すると、ただがむしゃらに練習をする…という状況に陥りやすくなります。

目標を設定する際には、以下のポイントを意識して設定してみましょう!

①目標タイム(現状を考慮し、達成できそうなタイムか?)

②期間(十分なトレーニング期間は確保できるか?)

③時期(季節によって気象条件が変わるため、国内のターゲットレースは11月〜3月に設定すると良い)

以上のポイントを押さえることで、トレーニング計画も立てやすくなるだけでなく、目標の達成率も上がってきます。

目標を設定したら、いよいよPDCAサイクルを回していきましょう!

まずは、目標を達成するための肝となる「PLAN 計画」から見ていきます。

STEP1 PLAN(計画)

PLANでは、目標を達成するための具体的な計画を立てていきます。

計画を立てる際は、大きく分けて3つの大事なポイントがあるので、それぞれ細かく解説します。

①トレーニングの原理原則を意識する

トレーニングには、3原理5原則が存在し、これを意識してトレーニングをすることで、効率良く競技力を向上できるとされています。

マラソントレーニングにも当然当てはまりますが、その中でも特に必要な原理原則をご紹介します。

「トレーニングの原理」
①過負荷の原理
自分の持っている能力以上の刺激(過負荷)でトレーニングをすること

②特異性の原理
目的に応じてトレーニングを行うこと


「トレーニングの原則」
①全面性の原則
トレーニングをする際は、バランスよく鍛えること

②意識性・自覚性の原則
鍛えている部位を自覚すること

③漸進性の原則
競技力の向上に合わせて、トレーニング強度も徐々に上げていくこと

これらを踏まえた上で、トレーニング計画を立てていくことが大切となりますが、次章の「トレーニングの期分け」を行うと、必然的に上で挙げた原理原則が当てはまるようになっています。

では次に、トレーニングの期分けについて見ていきましょう!

②トレーニングを期分けする


マラソントレーニングは準備期間も長く、一般的には3ヶ月程度かけて準備をした方が良いとされていますが、実はこの準備期間を期分けし、それぞれ異なる目的を持って、トレーニングをすることが大切です。

例【マラソントレーニングの期分けイメージ】
◎1ヶ月目 / 筋持久力養成期
トレーニングの目的:42kmを走りきる筋力の養成
トレーニングの割合:7対3(距離/スピード)

◎2ヶ月目 / スピード持久力養成期
トレーニングの目的:レース時に目標ペースで押していく心肺機能の養成
トレーニングの割合:5対5(距離/スピード)

◎3ヶ月目 / コンディショニング期
トレーニングの目的:トレーニングで蓄積した疲労を取り、フレッシュな状態を作る
トレーニングの割合:3対7(距離/スピード)

このように期分けをすることで、「目的」「段階的」・「過負荷」「バランス」「意識」が自然とトレーニングの中に組み込まれるようになっています。


※期分けイメージ

③数値目標を設定する


トレーニングの計画を立てるときは、数値目標をセットで設定しましょう。

数値目標を設定することで、シーズンの振り返りや大会ごとの振り返りを行う際に、主観と合わせて客観的な視点を持って振り返りが行えます。

それ以外にも、目標を日々のトレーニングに落とし込めるようになるので、「目標達成」のために何をすべきか明確になるメリットもあります。

方法としては、ます計画を立てる際に、自分はどの練習(種類)がどれくらい(量)必要なのか仮説を立てます。結果の出たレース前の練習はどんな内容だったのか?自分の長所や短所も含めて、考えてみましょう。

例えば、今シーズンはサブ3を達成するために、スピード持久力の強化に取り組もうとしているランナーの場合、このような数値目標が設定できると思います。

例【サブ3を目標にしているランナーのスピード持久力強化】

種 別:ペース走
目 標:20kmを4分00秒ペースで走れるようにする(AT値付近)
頻 度:1回/週
期 間:筋持久力養成期〜スピード持久力養成期(2ヶ月間)
内 容:12km(4分00秒)のペース走から始め、1週間ごとに1km伸ばし、9週目で20km走れるようにする。

このように「距離・タイム・心拍」などを用いて、数値目標を設定するのが大切です。

数値目標まで設定できたら、次の「DO 実行」では、各期のトレーニング内容について詳しく説明していきます。

STEP2 DO(実行)

①筋持久力養成期

この時期は、42kmを走りきるための脚筋力(筋持久力)を養成するのが最大の目的です。

マラソントレーニングの基礎となる部分でもあり、ここで順調にトレーニングを積むことで、スムーズに次期(スピード持久力養成期)に移行できるだけでなく、しっかりと身体を作ることで、怪我のリスクも下げられます。

トレーニング内容は、月刊走行距離のうち、約7割を距離を踏む練習、残りの約3割をスピード系の練習に充てるとバランス良くトレーニングができるでしょう!

以下、トレーニングの一例ですが、これ以外にも、LSD・トレイルランニング・クロスカントリーなどのトレーニングもおすすめです。

②スピード持久力養成期


この時期は、レースの目標ペースで余裕を持って押していくために必要な、スピード持久力を養成することが目的で、「AT値内で、目標ペースで、どれだけ走れるか?」が最も重要となります。

スピード持久力養成期の終わりには、フルマラソンの中間点通過予想タイムより、3~5分程度速いタイムでハーフマラソンを走れるようになっていると理想的です。

トレーニング内容は、月刊走行距離のうち、5割が距離を踏む練習、残りの5割をスピード練習に充てると、バランス良くトレーニングができるでしょう!

③コンディショニング期

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箱根駅伝優勝・実業団駅伝日本一の経験をもとに、「マラソンに役立つ」情報を発信していきます。
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